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つぶやき 体験参加のかたへ 最初に

全力を出すことへの、私の長い長い勘違い

長文ですので、要点だけでよろしければ最後の箇条書き部分をお読みください
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日本人はまじめすぎる人が多い。だから、ヨガをやっても、ちゃんと人と同じように動かなきゃとか、人の取っているポーズに近づけなきゃと思って傷めたり、くつろげなかったりする。

2007年のTT(ティーチャートレーニング)でそう聞いた私は、その後ずっと

「全力は出さなくていいんですよ。頑張るという言葉を忘れて、体に起きていることを味わうことを大事にしてください。(=能動的になり過ぎず、受動的に)」

というトーンでガイドをさせていただいていました。言い訳めいていますが、
「拷問しないで。でも体を退屈させてると効かないから限界を探って」
ということも同時に言い続けてはいたのです。

でもヨガの時くらいは、日常と同じような必死で頑張る時間にせず、まずは体を含む自分をくつろがせて、と言っていましたし、実際そう思っていました。

結果、何が起こったかというと、最後のほうで眠りに落ちる人が続出しました。

学生時代に家庭教師をしていた時も、生徒によく寝落ちされそうになっていたので、おそらく私のしゃべり方や声の質が人を眠らせやすいのだな、となかば諦めの境地でいましたが、眠る方々の中に
「えっ?眠くなるのって、とってもいいことじゃないの?!」
というご意見がけっこうあったのも事実です。

「自分は普段ほんとになかなか夜寝つけないでいる。だからヨガの終わる頃眠くなるのがうれしくて、『ああ、これが家のベッドで、朝までこのまま眠れるなら』と思いながらまどろんでるのに、眠られたら失敗だなんて言われると、ちょっと腹が立つ」

確かに、それもごもっとも。
ただ、ヨガの後には眠気ではなく、くつろぎ・活気・落着き・スッキリ、といった余韻が残るのが理想、とされているのです。
あちらこちらでいびきが、という状況は、リラックスだけは与えているけれども活気を与える牽引力がないガイドである、と突き付けられているようなもの。

長い長い勘違いの話自体が長く長くなってきましたので、ちょっと端折ります。

結論から言うと、私のガイドが眠りを誘発していたのは、おそらく『全力を出す必要なし』という言葉が効き過ぎる方々がいらっしゃったため。
それが2020年にやっとわかったのです。遅すぎ!(かなり睡眠不足だったり、仕事後にかけつけてくださってたから、という場合もありそうですが。)

もちろん、決して眠らない方々もいらっしゃいました。(「ヨガした日は、夜よく眠れるのよ~」と言ってくださる方々も含めて。)
ご自分の姿勢として、全力を出すのが当たり前の方々だったか、「限界を探って」という言葉のほうを採用してくださっていたか、睡眠が十分足りていたか、等々がその理由かと。

それまでも、よく思い出してみればそのようなヒントは師匠(綿本彰先生)の話にもレッスンにもありましたし、また自分自身の経験からも汲み取れたはずなのですが、とにかくコロナ禍の2020年、師匠のオンラインヨガではっきり言われてやっと、わかったのです。実感を伴って。そしていろいろな記憶がつながりました。

全力で、積極的に、攻めの姿勢で体を動かしていると、爽快感が残る。
逆に、半端な力の出し具合で、やらされてる感があったり、「何このメニュー、きつ過ぎ」などと思いながらヨガをすると、だるさや眠気、疲れが残る。

そういう時のことは、本当に疲れていたんだ、とか、きつかったんだ、とか思っていましたが、そうではありませんでした。だってその次のレッスンでは何かのはずみでやる気を出し、爽快な余韻を得ていた、なんて記憶もあるのです。

恥の上塗りのようですが、上記のような『身に覚え』ありのケースは、3日連続のヨガの催しで、ひと月以上前に朝から晩まで予約をしているような時のこと。
自分で決めて参加しているにも関わらず、「疲れたな」なんて余韻が残ることがあったのです。
日本中から集まった仲間との連日の夜の酒盛、もといお食事会で寝不足気味だったことも影響していたかもしれません。

長い長い勘違いの話、この調子ではすぐにはまとまりがつきそうにないので、まだ書き足りませんが、一旦結論付けようと思います。またいずれ続きを書かせていただきます。

(念のため。師匠のオンラインヨガで『はっきり』言われてちゃんと認識したのが2020年、と書きました。ただ、私がその時の自分に響くところばかりをいつも取り込んでいただけで、もともと明示されていた可能性もあります。同門の仲間に確かめたことがないので確証はありませんが…)

  • 全力を出さないと、リラックスだけできてスッキリ感が残らないことがある=副交感神経のみが整い、交感神経が整わないまま=心地よく眠い、など
  • 全力を出すにあたっては、体に強硬に命令を出す感じでなく、チャレンジする、(選んで自らにかけている良いストレスを)楽しんでしまう、という感じがお勧め
  • 全力を出し、かつ自分に沿って(=よく聴いて)、交感神経・副交感神経両方を引き上げるのが原則
  • 原則を了解していることを前提に、眠れる状況にあって眠りたい場合は、あえて微調整をする(=全力を出し切らない)という選択肢もあってよいと考える。(オンラインヨガに寝室で参加する場合、など)