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ご挨拶・メッセージ つぶやき 安全にヨガをするために

沿うことで、本音を聴く 1

前屈の時、太モモの裏が悲鳴を上げていようが、股関節の前で骨同士がぶつかっていようがおかまいなしに、強引に上半身を前へ倒そうとしたら…最悪はモモ裏などの筋肉を傷めます(断裂します)。しょっちゅう度を越した力で擦り付けられていたら関節も傷みます。
腰の反らせ方が厳しすぎて傷めるのもよくあることです。
なぜこんなことが起こってしまうのでしょうか。

「もっと前へ倒れたい、もっと反りたい」という思い・願いに、限界だとわかっているはずの体はなぜストップをかけてくれないのでしょう。

私たちは、『本音「欲求)』を抑えつけることで、慌ただしく、効率を重視する生活に適応しています。体の本音も心の本音も、いちいち聞いていたら仕事がし辛くなるからという理由で。実際本音を制御できるのが大人になるということなのだと思います。

ただ、抑えなくてもいい時が来たら解放して言いぶんを聞いてやる、ということをしないままだと、だんだんその声が小さくなっていき、そのうち何も言ってくれなくなります。
「どうせ言っても聞いてくれないし」と
諦めて文句を言わなくなる奥さん(旦那さん)みたいな感じ、でしょうか。

筋肉でいうなら
「それ以上伸ばされたら切れるよ!今日はその手前くらいがちょうどいい」と
言ってくれなくなっている。
または私たちの聞き取る力のほうが弱くなっている。

本当は今、どうしてほしいのか、を聞く(聴く)練習が私たちには必要です。
まず自分の体に。それがある程度できたら次は心に。
職場で、家で、自分を抑えっぱなしで人のことばかり気にかけている人もいるかもしれません。
でも誰かの本音に近づきたいと本当に思うなら、自分の本音を聴くことも大事ではないでしょうか。

そして、体と心を比較するなら、近づきやすいのは体の本音のほうです。痛み、ぶつかっている感覚、引き伸ばされている感じなどが、少し丁寧に気持ちを向けていれば(=沿っていれば)、伝わってくるからです。
心のほうはそう簡単ではありません。

なのでヨガでは、まず体で練習することをお勧めしています。

…本音を聴く2』では、このままでは体に無茶を押し付ける悪者扱いで終わってしまいそうな、心の本音のことを書きます